美について
老練の域に達した技
技が既に熟練を通り越し 老練の域に達するとはどういう状態を指すのかまずつかみ損ねることがない。そして実行にあたってはいささかのためらいもない。一見無雑作でありながらことごとく精確で無駄がない。…
理想や夢を捨てない
理想を捨てるな。自分の魂の中にいる英雄を捨てるな。誰でも高みを目指している理想や夢を持っている。それが過去のことだったと青春の頃だったと懐かしむようになってはいけない、今でも自分を高くすること…
木に習う
松の木のたたずまいはどうだろう。耳を澄まして何かに聞き入っているかのようだ。もみの木はどうだろう。まんじりと も せず 何かを待っているようだ。この木々たちは少しも焦ってはいない慌てず…
若い人たちへ
自由な高みへ君は行こうとしているしかしながらそういう君は若さゆえに多くの危険にさらされている。しかし私は切に願う。君の愛と希望を決して捨てさったりたりするなと、君の魂に住む気高い英雄を捨てるな…
自分の中にある高い自己
高い自己にふと出会う日があるいつもの自分ではなくもっと澄み切った高級な自分自身が今ここにいるのだということに 恩寵のように気づく瞬間があるその瞬間を大切にするように「人間的なあまりに人間的な」…
自分の眼で見よう
スイスのジュネーブから見るモンブラン周辺の山々は美しく表情の豊かさに溢れているそれなのにモンブランは最高峰で天然美に包まれているという慣行的な知識のせいで人々の目はモンブラン のみにそそがれる…
自分しか証人のいない試練
自分を試練にかけよう。人知れず自分しか証人のいない試練に例えば誰の目のないところでも正直に生きる例えば一人の場合でも行儀よく振る舞う例えば自分自身に対してさえ一片の嘘もつかないそして多…
献身は目に見えないこともある
献身は道徳的に尊い行為だと思われている弱者や病人や老人の身の回りの世話をすること、自己を殺して仕えること、自身の命の危険を顧みずに他人を助けること、医師も看護師も救急隊員の弁護士も献身すること…